プロンプトエンジニアになるにはどうすればいい?必要な資格やスキルを紹介!

2024/03/22

ChatGPTをはじめとするAIツールの登場により、近年ではプロンプトエンジニアの需要が一気に伸びています。
この記事を見ている方の中にも、プロンプトエンジニアに興味を持っている方がたくさんいるでしょう。
そこで今回は、プロンプトエンジニアになるためにはどうすればいいのか、必要な資格やスキルはあるのかということについて詳しく解説していきます。

・プロンプトエンジニアとは?

プロンプトエンジニアは、AIへの指示やプロンプトの設計および最適化を行うエンジニアのことです。
一般的に、エンジニアはプログラミング言語を用いて指示出しを行いますが、プロンプトエンジニアの場合は「自然言語処理(NLP)」を用いて指示を出します。
これが、従来のエンジニアとプロンプトエンジニアの大きな違いといえるでしょう。

・プロンプトエンジニアの主な仕事内容

では次に、プロンプトエンジニアの主な仕事内容について詳しく解説していきます。

・LLMの分析

プロンプトエンジニアは、プロンプトの品質を高めるため、LLMの分析を行います。
AIサービスやツールは、LLMを内蔵していることが多く、これらを分析して最適化することによって、プロンプトの品質向上に繋げられるのです。

・プロンプトの設計・開発

プロンプトの設計や開発は、プロンプトエンジニアのメイン業務といっても過言ではないほど重要な業務です。
AIが最適な応答や行動を取れるように設計や開発を行う必要があるのですが、これにはシステムの目的やユーザーのニーズを正確に把握し、それに基づいて具体的な指示を出す能力が求められます。

言語のニュアンスや文脈に近い洞察力も求められる仕事ですので、専門的な知識とスキル、それから経験が必要です。

・プロンプトの改善

プロンプトは一度開発して終わりというものではなく、継続的に検証や評価、改善を行う必要があります。
この改善業務についても、プロンプトエンジニアの仕事の1つです。
自らの意見や考えを反映させるだけでなく、ユーザーのフィードバックなどを具現化して盛り込む必要があるため、比較的難易度が高い業務といえます。

・プロンプトテクニックの指導

顧客に対して、プロンプトテクニックを指導するのもプロンプトエンジニアの仕事の1つです。
また、指導するだけでなく、顧客からフィードバックを受け取り、プロンプトの改善や新たな提案をすることもあります。

プロンプトやAIに関する知識がない顧客にとって、プロンプトエンジニアの存在は非常に大きいです。
分かりやすく、丁寧に指導及び提案を行うことによって、顧客満足度を引き上げられます。

・プロンプトエンジニアに必要なスキル

プロンプトエンジニアになるためには、様々なスキルを身につけなければなりません。
ここからは、プロンプトエンジニアにとって特に重要なスキルを紹介していきます。

・自然言語処理の基礎知識

プロンプトエンジニアになるためには、自然言語処理(NLP)の基礎知識が必要です。
NLPとは「Natural Language Processing」の略称であり、簡単にいえばテキストデータの内容をAIが分析する技術のことを指します。

NLPの基礎知識は、プロンプトエンジニアにとっての必須スキルとなり、この知識や技術が身についていないと仕事になりません。

・AIの知識

プロンプトエンジニアは、AI関連の業務を行うため、当然AIに関する知識が必要です。
AIが回答を生成する仕組みやAIモデルの種類などの知識も必要になりますので、早い段階で理解を深めておきましょう。

・プログラミングスキル

先ほど解説したNLPはプログラムで実装されますので、プログラミングスキルを身につけておかなければなりません。
中でも、Pythonという言語の知識を身につけておくことが大切です。
なぜなら、Pythonは機械学習やディープラーニングの開発で頻繁に使用されているからです。

他にも、
・Java
・C++
などの言語が使用されるケースもありますので、事前に学習しておきましょう。

・ドメインの知識

対象となる業界や業種に特化したドメインの知識も、プロンプトエンジニアには必須です。
ドメインの知識がない場合、顧客のニーズを理解しにくくなるため、最適なプロンプトを設計したり、開発したりできなくなってしまいます。

・英語力

近年では、日本語に強いAIモデルも登場していますが、ほとんどのAIモデルは英語で学習しています。
このようなことから、プロンプトエンジニアには英語力も必要といえるのです。
英語力が高ければ、英語を用いてプロンプトの設計や開発が行えるため、より正確な回答を生成できます。

・言語化スキル

プロンプトエンジニアは、自分の考えを反映させたり、顧客からのフィードバックを反映させたりする必要があります。
この時に重要になるのが、言語化スキルです。

言語化スキルが高ければ、頭の中に浮かんだイメージや、顧客の漠然とした希望などを形にしやすくなるため、より正確で良質な結果を生成できるようになります。

・コミュニケーションスキル

意外に感じる方もいると思いますが、プロンプトエンジニアにはコミュニケーションスキルが必要です。
なぜなら、顧客のニーズを汲み取り、それを形にするのがプロンプトエンジニアの仕事だからです。
コミュニケーションスキルがあれば、相手の要望や希望を正確に引き出せますし、自分のいいたいことも上手に伝えられるようになります。

その結果、スムーズに業務を遂行できるようになり、尚且つ顧客満足度も高めやすくなるのです。

・創造力

プロンプトエンジニアに限った話ではありませんが、エンジニアと名の付く仕事には「創造力」が必要です。
常識にとらわれず、新しいものを作り出す力があれば、ユニークかつ効果的なプロンプトを作成しやすくなります。

創造力はあるとき突然身につくものではありませんので、仕事をしていく中で常に意識していかなければなりません。

・プロンプトエンジニアが持っていると役立つ資格

プロンプトエンジニアは、資格がなくてもなれますし、十分活躍できます。
ただ、資格を持っていた方が役に立つ場面もありますので、プロンプトエンジニアとしてさらにレベルアップしていきたいと考えている方は、関連する資格を取得しておくのがおすすめです。

ここからは、プロンプトエンジニアが持っていると役立つ資格を5つ紹介していきます。

・基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定している国家資格です。
高度な知識とスキルではなく、基礎知識や基礎スキルを問われます。
この資格は「デジタル人材への登竜門」とも呼ばれているため、取得しておいて損はありません。

特にこれからエンジニアの世界に飛び込む方にとっては、非常に役立つ資格といえますので、気になる方はぜひ挑戦してみてください。

・Python 3 エンジニア認定基礎試験

先ほども解説したように、プロンプトエンジニアはPythonの知識が必須といえます。
そんなPythonの知識を深めるためには、Python 3 エンジニア認定基礎試験に挑戦するのがおすすめです。
この資格は、Pythonの使い方や文法に関する知識が問われ、これらの能力を認めてもらえますので、プロンプトエンジニアとしてのキャリアを構築しやすくなります。

・Python3エンジニア認定データ分析試験

Python3エンジニア認定データ分析試験は、データ分析に関する基礎知識と基礎スキルが求められる試験です。
先ほど紹介した基礎試験と併せて取得することによって、Pythonに関する理解を深めやすくなります。

・G検定

G検定とは、ジェネラリスト検定の略称です。
ディープラーニングの基礎知識があり、尚且つその知識を事業に活かせるかどうかを確認するための検定です。
機械学習や人口機能の知識を深められるため、プロンプトエンジニアにとってかなり役立つ資格といえるでしょう。

・AI実装検定

プロンプトエンジニアにとって、AIの知識は必須です。
AI実装検定を受けることにより、AIに関する知識と実装力を証明できるため、プロンプトエンジニアとしてのスタートラインに立てます。

・未経験からプロンプトエンジニアになるためのステップ

では次に、未経験からプロンプトエンジニアになるためのステップについて、詳しく見ていきましょう。

ステップ1:知識とスキルを身につける

プロンプトエンジニアになるためには、高度な専門知識とスキルが必要です。
そのため、まずは自然言語処理やPythonをはじめとするプログラミングスキルを習得しましょう。
独学でも学習できないことはないのですが、間違った知識を身につけてしまったり、遠回りしたりする可能性が高いため、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。

ステップ2:ポートフォリオを探す

ある程度知識とスキルが身についたら、ポートフォリオを作成します。
ポートフォリオとは、自分のスキルをアピールするためのツールにもなりますので、時間をかけて作り込みましょう。
質の高いポートフォリオは、転職時だけでなく、独立をするときにも役立ちますので、作っておいて損はありません。

ステップ3:求人を探して応募する

ポートフォリオができたら、実際に求人を探して応募していきます。
近年では、AIの需要が増加していることもあり、プロンプトエンジニアの求人も増加傾向にあります。
ただ、未経験歓迎、あるいは未経験OKの求人に絞って応募する必要がありますので、条件面をしっかりと確認しておいてください。

自分で求人を探すのもありですが、転職エージェントをはじめとする転職サービスを利用するのも1つの方法です。

・まとめ

プロンプトエンジニアは、AIへの指示やプロンプトの設計および最適化を行うエンジニアのことです。